現地時間の木曜日(11月9日)、ドイツのアリアン・ユナイテッドのエリアン首席顧問は、米国経済は物価の大幅な下落をすぐに見るが、インフレはすぐにFRBの2%目標に戻ることはないと述べた。
エリアン氏はインタビューで、ウォール街は経済の見通しをより楽観的に見ており、ゴールドマンサックスなどの大手企業は最近、2024年に明らかな「脱インフレ」が起きると予測しており、景気後退の可能性は高くないと述べた。
エリアン氏も、衰退のリスクは1年前より小さく、インフレもさらに冷え込む可能性があると考えている。しかし、インフレの温度低下の幅は市場やFRBが望んでいるほど大きくない可能性があると警告した。
「私は確かに、全体的にはより多くの『脱インフレ』に直面し、かなり激しいと思いますが、コアインフレ率が2%に達するという見方には同意しません」とエリアン氏は述べた。「今後数年間のコアインフレ率は3%前後になると思います」。
「我々は供給の面でいくつかの実質的な問題に直面しており、これらの問題を解決するには数年かかる」と述べ、グローバル経済の亀裂、新型コロナウイルスのサプライチェーンへの持続的な妨害、企業のグリーンエネルギーへの転換など、物価を長期的に高止まりさせる要因を挙げた。
米国コアCPI年率
9月のデータによると、米国全体のCPIの前年同月比変化は3.7%に減速したが、コアCPIの年率は4.1%を記録した。ここ2年半で4%台を維持している。
インフレ対策のため、FRBは昨年3月以来11回の利上げを行い、累計利上げ幅は525ベーシスポイントに達した。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は昨日、インフレを2%に下げる長期目標を達成するためにさらに金利を引き上げる必要があればと述べた。
パウエル氏によると、FRBは十分な緊縮金融政策の実現に力を入れているが、まだ目標に達しておらず、さらに金融政策を引き締めて適切になれば、FRBは「ためらわずに」そうする。パウエル氏のコメント後、米株と米債は明らかに下落した。