ウォール街の集団「ウリを食べる」OpenAI宮斗マイクロソフトが最大の勝者になる見込み

寒郁轩良

AI（人工知能）業界にとって混乱といえる4日間を過ごした後、専門家たちはOpenAIのドタバタが筆頭株主でパートナーのマイクロソフト（Nasdaq：MSFT）にどのような影響を与えるのか分析を始めた。
現地時間の11月20日夜、元CEOが突然取締役会から罷免され、投資家と従業員が取締役会に圧力をかけ、元CEOと元総裁がマイクロソフトに入社するか、会社が新CEOを迎え、95%を超える従業員が連名で取締役会の退陣を要求した後、OpenAIのこの「クーデターの大芝居」は再び交渉段階に止まった。
外信によると、OpenAIの経営陣は、元CEOのサム・ウルトラマン（Sam Altman）氏と新CEOのエミット・シェル（Emmett Shear）氏と「緊張した議論」を行い、分裂した従業員を統一しようとしているが、現地時間21日午前までに結果を出すことはない見通しだ。
一方、マイクロソフトのサティア・ナデラCEO（Satya Nadella）は19日夜、ウルトラマンやOpenAIのグレッグ・ブロックマン元総裁（Greg Brockman）らに「オリーブの枝」を渡し、マイクロソフトに参加して新しい高級AI研究チームを率いるよう招待したばかりだ。しかし、この招待はまだ「待つ段階」にあるようだ。
20日に外信のインタビューを受けたナデラ氏も、ウルトラマンが最終的にどこに行くかにかかわらず、マイクロソフトは彼とチームの仕事をサポートし、OpenAIの管理方式は「いくつかの変更が必要なことは明らかだ」と述べた。
マイクロソフトの株価は20日、2・05%上昇し、377・44ドルで取引を終えた。
マイクロソフトがウルトラマンなどを自発的に招待したのは非常に突然のように見えるが、実は論理的でもある。ウルトラマンとブロックマンが最終的にマイクロソフトに加入しなかったとしても、マイクロソフトはこの機会にOpenAIとの関係を再構築するだろうと分析している。
デジタル研究機関Radio Free Mobileの創業者リチャード・ウィンザー（Richard Windsor）氏は、ウルトラマンらをマイクロソフトに招待したのは、マイクロソフトが「損失制御」を行っているだけかもしれないと指摘した。
外国メディアがこれまでに発表した情報によると、2019年からマイクロソフトのOpenAIへの投資は計130億ドルに達した。ウィンザー氏は、この巨額投資の中の「価値の大部分は、会社の創業者や社内エンジニアたちと密接につながっている」と考えている。OpenAIという突出した高層地震は、マイクロソフトが喜んで見ているものではなく、速やかに停止するのが得策に違いない。
ウィンザー氏はまた、ウルトラマンがマイクロソフトに加入すると、これまで彼とブロックマンを再雇用する計画が伝えられていたOpenAIの臨時CEOを3日間務めたミラ・ムラティ（Mira Murati）氏が従う可能性が高いが、ムラティ氏はOpenAIの製品開発に非常に重要であり、「OpenAIに残すものは多くない」と指摘した。
ウィンザー氏も、この茶番劇が最終的にどのように収束しても、OpenAIの名声と信頼性は大きなダメージを受けていると強調した。
別のアナリストによると、マイクロソフトがOpenAIのベテラン社員を積極的に吸収する動きはさらに「良い手」だという。
カナダのロイヤルバンク・キャピタル・マーケッツ（RBC Capital Markets）のソフトウェア・エクイティ研究ディレクター、リシー・ジャルリア（Rishi Jaluria）氏は、ウルトラマンらがマイクロソフトに加入した場合、「マイクロソフトは独占禁止の告発には触れない前提でOpenAIを買収した」と述べた。
ジャルリア氏は、この波紋がマイクロソフトとOpenAIのパートナーシップを再構築し、マイクロソフトを含むすべての人が意識するようになる可能性が高いと考えている。マイクロソフトは自分にとってこのように重要な会社の中に取締役会の席を持っていない。「もしこの後、マイクロソフトがこの会社に対してより多くの発言権と制御権を持つことを望んでいたら、私は驚くことはありません。彼らのAI分野での運命がOpenAIと密接につながっていることは間違いありません」。
証券会社Wedbush Securitiesのテクニカルアナリスト、ダン・エイヴス（Dan Ives）氏は月曜日の分析で、OpenAIのこの波紋はまるで「サーカスのピエロショー」だと書いている。ウルトラマンを罷免した4人のOpenAI取締役会のメンバーは「彼らが子供たちのトランプゲームに勝ったと思って、ナデラとマイクロソフトが入局するまで、世界のトランプマスターズ級の操作ですべてを勝ち取ったが、シリコンバレーとウォール街全体が緊張して観戦していた」。
マイクロソフトのAIの将来性について、エイヴス氏は「ウルトラマンとブロックマンがマイクロソフトでAI関連チームを率いることになれば、マイクロソフトのAI分野での地位はさらに強くなると考えている」と自信を持っている。
著名なテクノロジーブログStratecheryのブロガーでアナリストのベン・トンプソン（Ben Thompson）氏も、ウルトラマンがマイクロソフトに加入した後、AI分野全体で主導権を握り、知的財産権を持つマイクロソフトは「すぐにその資金とインフラを結合したチームを持ち、OpenAIとの以前の協力に必然的にあった協調問題から脱却する」と述べた。
もちろん、すべてはこの大芝居のその後の発展を見なければならない。